ピロカルピン(線維筋痛症)と抗Fas抗体(変形性関節症)の開発をフラッグシップとし、初期開発

および後期開発に必要なインフラストラクチャーを構築します。
更なる新規医薬候補品の開発に取り組み、パイプラインを拡充して企業価値の向上を図り、グローバルな開発を展開します。 

サラジェン(臨床開発中)
サラジェンR(ピロカルピン塩酸塩)は頭頸部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善及びシェーグレン症候群の患者の口腔乾燥症状の改善を適応症として国内で広く用いられている薬剤で  ある。
近年、臨床現場で経験上サラジェンが線維筋痛症の乾燥症状に有効であることが示され、「線維 筋痛症診療ガイドライン2011」においてエビデンスレベル、推奨度Bとされている。

線維筋痛症
全身の療病を主症状として、不眠、全身の疲労感や種々の精神神経症状をともなう疾患。 症状が進行すると激しい全身の疼痛を 招く。 圧倒的に中高年の女性に多いが、発症の原因はよくわかっていない。 
2005
年の厚生労働省研究班疫学調査により、わが国でも米国患者数の頻度にほぼ匹敵する人口の1.66%(推定200万人以上)の患者が存在すると推計されている。 

Fas抗体(ヒト抗体作製中)
Fas抗体はFasを介した信号伝達を誘導するアゴニスト抗体である。 Fasの信号伝達には、Fas分子が三量体を形成することが必要であることから、IgGではなくAnti-Fas IgM抗体を創製している。 変形性関節症(OA)においては滑膜細胞の活性化に伴う炎症性サイトカインや細胞外マトリックス分解酵素(MMPs)の分泌による軟骨細胞の障害が関節の炎症や痛みを引き起こしている。
Fas抗体はin vitro及びラットOAモデルにおいて活性化した滑膜細胞にapoptosisを誘導することにより炎症を抑制し、また軟骨細胞に対してはTNF-αによって誘発されるapoptosisの抑制、細胞外マトリックス分解酵素の産生抑制、骨棘形成の防止などの改善作用が示されている。

 

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